【スクラッチ（Scratch）】クローンを使ってみよう！

この記事では、スクラッチ（Scratch）のクローンの使い方を紹介しょうかいします。

クローンは、スプライトをコピーすることができる機能きのう。

例たとえば、シューティングゲームでタマを連続れんぞくして打ちたいときに、同じスプライトをたくさん作るのは大変たいへんですね。

しかしクローン機能きのうを使えば、ブロックひとつでスプライトを簡単かんたんにコピーできるので便利べんりです。

という方向け。

クローンの機能きのうが分かりやすい、かんたんなプログラムを例れいにあげながら紹介しょうかいします。

スクラッチがはじめての方は、下の記事からごらんください。

クローンとはスプライトをコピーすること

クローンとは、プログラムを使ってスプライトをコピーすることです。または、コピーされたスプライトのこともクローンと呼よびます。

クローンはオリジナルのスプライトの状態じょうたい（座標ざひょう、表示ひょうじ／非表示ひひょうじなど）を引きつぎながら別べつのモノとして存在そんざいします。

プログラムも引きつがれます。

 

クローンに関するブロック

クローンに関かんするブロックは3種類しゅるい。制御せいぎょのカテゴリにあります。

 

自分自身▼のクローンを作る

指定したスプライトのクローンを作成さくせいするブロックです。

自分自身の他に、別べつのスプライトのクローンを作ることもできます。

同時に存在そんざいできるクローンの数はプロジェクト全体で300個こまで。300個こをこえた場合、クローンは作成さくせいされません。

 

クローンされたとき

クローンが作成さくせいされると、「クローンされたとき」の下に組みこまれた命令めいれいが実行されます。

 

このクローンを削除する

クローンを消すブロックです。

また、プログラムを停止ていしするとすべてのクローンが消えます。

ひとつずつ削除さくじょする場合は「このクローンを削除さくじょする」ブロックを使いましょう。

プログラムを停止ていしする方法ほうほうは下のとおりです。

• 緑のハタ
• 停止ていしボタン
• 「すべてを止める」ブロック（制御せいぎょカテゴリ）

 

クローンを使った簡単なプログラム

クローンに関かんするブロックを使ったプログラムを作ってみました。

変数へんすう「色の効果こうか」を使ってクローンのネコの色を変かえています。

 

クローンとイベントブロック

クローンは、スプライトの「緑のハタが押おされたとき」以外いがいのイベントブロックに反応はんのうします。

例たとえばメッセージを送った場合、オリジナルとクローンどちらも「メッセージを受け取ったとき」ブロックの下に組みこまれた命令めいれいが実行されます。

 

変数を使い分ける

そもそも変数へんすうって何？という方は、下の記事からごらんください。

Scratchの変数へんすうには3つのタイプがあり、変数へんすうを作成さくせいする時にタイプを指定できます。

今回は、グローバル変数へんすうとローカル変数へんすうについて説明せつめいします。

クラウド変数へんすうについては「【スクラッチ(Scratch)】Scratcherになってクラウド変数を使ってみよう！」でくわしく解説かいせつしています。

グローバル変数へんすうとローカル変数へんすう、それぞれのイメージは下の画像がぞうのような感じです。

ではプログラムを見ながら、ちがいをみていきましょう。

 

すべてのスプライト用（グローバル変数）

グローバル変数へんすうは、ステージとすべてのスプライトが使うことのできる変数へんすうです。

画像がぞうのプログラムにある変数へんすう「色の効果こうか」はグローバル変数へんすうです。

クローンが作成さくせいされたときに40ずつ足され、アヒルのスプライトがおされたとき「色の効果こうか」の値あたいを表示ひょうじします。

緑のハタをおしてクローンを3つ作った後、アヒルをおして「色の効果こうか」を表示ひょうじさせたら、すべてのクローンで120が表示ひょうじされました。

これは、すべてのスプライトが同じ変数へんすう「色の効果こうか」を見ているからです。

 

このスプライトのみ（ローカル変数）

ローカル変数へんすうは、このスプライトだけが変かえることができる変数へんすうです。

クローンを作ったとき、オリジナルのローカル変数へんすうの値あたいが引きつがれますが、その後クローンのローカル変数へんすうを変かえてもオリジナルのローカル変数へんすうが変かわることはありません。

画像がぞうのプログラムにある変数へんすう「数字」はローカル変数へんすうです。

クローンが作成さくせいされたときに200～300までのランダムな数字を設定せっていして、アヒルのスプライトがおされたとき「数字」の値あたいを表示ひょうじします。

緑のハタをおしてクローンを3つ作った後、アヒルをおして「数字」を表示ひょうじさせたらバラバラな数字が表示ひょうじされました。

これは、それぞれのスプライトで持っている固有こゆうの変数へんすう「数字」を見ているからです。

 

オリジナルとクローンの動きを分ける

オリジナルとクローンの動きを分けたい場合、ローカル変数へんすうを使ってオリジナルまたはクローンのどちらか区別くべつさせる方法ほうほうがあります。

「緑のハタがおされたとき」は、一度すべてのクローンが削除さくじょされるためオリジナルのスプライトのみ実行されます。

また、「クローンされたとき」はクローンのみが実行されます。

この特性とくせいを利用りようして、ローカル変数へんすう（スプライト）に区別くべつがつくような文字列や数字（オリジナル、クローン）を入れておいて、ローカル変数へんすうの値あたいによってオリジナルとクローンの処理しょりを分けるようにしています。

 

クローンを使って雪の結晶を降らせてみた

クローン機能きのうを使って雪を降ふらせるプログラムを作ってみました。

 

プログラムは下の画像がぞうのとおりです。

オリジナルのスプライトはクローンを作る処理しょりのみで動くことがないので、「隠かくす」ブロックを使って見えなくしました。

作成さくせいしたクローンは「クローンされたとき」に「表示ひょうじする」ブロックで表示ひょうじさせています。

「隠かくす」ブロックと「表示ひょうじする」ブロックは見た目カテゴリにあります。

 

まとめ

クローンとは、プログラムを使ってスプライトをコピーすることです。

また、コピーされたスプライトのこともクローンと呼よびます。

クローンを自由に使いこなせるようになるには大変たいへんそうだと感じるかもしれません。

まずは本などにのっているゲームをマネして作ってみて、どんなふうにプログラムが動くのか
トレース（命令めいれいを順番じゅんばんにたどって状態じょうたいを確認かくにんすること）してみるといいと思います。