「プログラミングって必要らしいけど、うちの子にできるのかな?」
「難しそうで、なかなか始める勇気が出なくて…」
そんなふうに感じていませんか?
でも、「難しそうだから、興味を持たないまま終わってしまう」――それは、とてももったいないことです。
「いい教材があれば、ちょっと始めてみたい」
そんな方にぜひおすすめしたいのが、レゴ エデュケーション SPIKEベーシックです。
あのレゴだからこそ、子どもが警戒せず、自然と手を伸ばしてくれる。
その“親しみやすさ”が、プログラミングへのはじめの一歩にぴったり。
大切なのは、“どんな環境で学び始めるか”。
最初に「楽しい!」「なんか好きかも」と思える体験があると、その後の成長はまるで違ってきます。
使い始めたその日から、子どもの目がキラキラと輝き出す――
そんな未来がきっと待っています。
この記事では、実際にSPIKEベーシックを使ってみた感想をもとに、特徴や使い方をレビューしていきます。
「自宅で使ってみたい」「購入を検討している」という方の参考になればうれしいです。
また、レゴ エデュケーションを使ったプログラミング教室についても、あわせて紹介します。
レゴ エデュケーションとは
動画:YouTube「LEGO Education Japan」より
レゴ エデュケーションは、レゴ社の教育部門です。
子どもたちが学びを楽しみながら、創造力・論理的思考・問題解決能力を伸ばすことを目指し、教育機関向けの教材やサービスを提供しています。
レゴ エデュケーションの主な教材
レゴ エデュケーション SPIKEは、レゴブロックとプログラミングを使って、STEAM(科学・技術・工学・数学・芸術)を学べる教材です。
一方、レゴ エデュケーション BricQモーションは、レゴブロックを使って力や運動、相互作用といった理科・物理の基本原理を学べる教材です。
プログラミングを学ぶのであれば、SPIKEシリーズを選びましょう。
レゴ エデュケーション SPIKEのメリット
レゴ エデュケーション SPIKEの魅力は、大きく4つあります。
遊びの延長でプログラミングが学べる
子どもにとって、「最初の印象」はとても大切です。
使うのは、見慣れたレゴブロック。
なじみのある形や手ざわりに、“学び”というより“遊びの延長”として抵抗なくはじめられます。
まずは「組み立てるだけ」でもOK。
そこにプログラムを組み合わせると、自分で作ったロボットが動き出します。
「えっ、動いた!」「思い通りに動かせた!」
そんなワクワク体験が、子どもを夢中にさせてくれます。
豊富な教材とレッスンで、プログラミングスキルが身につく
SPIKEには30種類以上のレッスンが用意されており、プログラミングの基礎から応用までしっかり身につきます。
プログラミング言語は、Scratchをベースにしたブロック型言語を採用。
「もし〜なら」「○秒動く」などの命令を、ブロックを並べるように組み立てるだけなので、初めての子でも直感的に取り組めます。
手持ちのレゴブロックも活用できる
SPIKEベーシックには多くのブロックが付属していますが、さらに、家にあるレゴブロックを組み合わせて、オリジナルの作品を作ることも可能です。
「昔遊んでいたレゴが、教材として生き返る」──そんな再活用も、うれしいポイントですね。
将来に役立つスキルを自然と育てられる
プログラミングを通して、以下のような力が自然と育ちます。
- 論理的思考力:順序立てて考え、物事を組み立てる力
- 創造力:自分のアイデアを形にする力
- 問題解決力:試行錯誤しながら最適な方法を見つける力
- ITリテラシー:テクノロジーに触れ、活用する力
- コミュニケーション力:協力しながら考える力
- 柔軟性・適応力:新しいことに前向きに取り組む姿勢
これらは、これからの時代にますます求められるスキルばかり。
レゴ エデュケーション SPIKEを通じて、遊びながら、でも確実に身につけていくことができます。
レゴ エデュケーション SPIKEの注意点
レゴ エデュケーション SPIKEで注意する点を2つ紹介します。
価格がやや高め
SPIKEベーシックは、他の知育玩具に比べると価格がやや高め。
ベーシックモデルでも5万円弱、プライムモデルは7万円以上と、決して安いとは言えません。
ただ、アプリには30種類以上のレッスンが用意されており、たとえば月に4つの作品を作るペースで使えば、半年以上しっかり学べます。
月あたりに換算すれば1万円未満。ロボット教室に通うよりもコストを抑えられる場合もあります。
さらに、楽しみながらスキルを身につけられる点を考えると、価格以上の価値があると言えるでしょう。
組み立てが難しい
SPIKEは本格的なロボットを作れる分、モデルによっては少し複雑な組み立てもあります。
特に低学年の子どもには、最初のうちは大人のサポートがあったほうが安心。
親子で一緒に取り組むことで、理解が深まるだけでなく、共通の「楽しい時間」にもなります。
レゴは、大人にもファンが多いアイテム。
「一緒に作ってみようかな?」と、大人の好奇心もくすぐる教材です。
ベーシックとプライムどちらを選べばいい?
小学生のうちに使いたいならベーシック、
中学生以降も見据えて使いたいならプライムがおすすめです。
ベーシック::小学校低〜中学年向け
ベーシックは、小学校低学年から中学年向けに作られたセットです。
パーツの種類や数、センサーやモーター、ハブの機能がシンプルなので、はじめての子どもでも扱いやすくなっています。
組み立てや操作も比較的かんたんで、初めてプログラミングに触れる子にぴったりです。
プライム:小学校高学年〜中学生向け
一方のプライムは、小学校高学年から中学生向け。
ベーシックに比べて、パーツ数やハブ、センサー、モーターの数が多く、テキストプログラミング(Python)にも対応。
より高度なロボットや複雑なプログラムにチャレンジできます。
ただし、プライムは多機能な分、レッスン内容もやや難しめ。
プログラミング未経験の子には、まずはベーシックから始めるか、ほかの教材で基礎を身につけてからプライムに進むのが安心です。
ベーシックとプライムの違い
レゴ エデュケーション SPIKE ベーシックとプライムの違いは、以下のとおりです。
ベーシック | プライム | |
---|---|---|
対象学年 | 小学校低学年~ | 小学校高学年~ |
プログラミング言語 | アイコン型、ブロック型 | ブロック型、テキスト型(Python) |
パーツ数 | 449 | 528 |
電子パーツ | ・ハブ(ジャイロセンサー) ・モーター×2 ・ライト ・カラーセンサー |
・ハブ(ライト、ジャイロセンサー) ・モーター(M×2、L×1) ・距離センサー ・カラーセンサー ・フォースセンサー |
小学生の間はベーシックで学習し、さらに高度な作品を作りたい場合はプライムへの買い替えを検討するのもよいでしょう。
レゴ エデュケーション SPIKE ベーシックの外観と付属品
収納ケースの大きさは、幅42cm×奥行31cm×高さ16cmです。
なかなかの存在感……。一般的なカラーボックスには入らない大きさです。
ふたを開けると、以下の付属品が上から順に入っていました。
- トップカード(裏は部品一覧)
- シール
- 収納トレイ
- 収納ボックス
収納ボックスの中にはブロックと電子部品などが入っています。
収納トレイにシールを貼り、ブロックを収納トレイへ。色別になっているのでかんたんにお片付けできます。電子部品は収納ボックスへ。
付属している電子部品は下記のとおりです。
- スモールハブ
- カラーセンサー
- 3×3カラー・ライトマトリクス
- Sモーター 2個
ほかには、ハブとパソコンをつなぐためのUSBケーブルと、補充部品パックもついています。
レゴ エデュケーション SPIKE ベーシックを使ってみた
SPIKEベーシックを使ってみました。
SPIKEベーシックとSPIKEプライムでは、SPIKEアプリ(無料)を使ってレッスンを受けます。
チュートリアルで使い方を学び、ユニットプランのレッスンを受けてみました。
チュートリアルで使い方を学ぶ
チュートリアルアクティビティでは、SPIKEベーシックの使い方を学びます。プログラミングが初めての子でも安心です。
ワードブロック(ブロック型)のプログラミング方法のチュートリアルもあるので、アイコン型からブロック型へステップアップもスムーズ。
また、電子部品の機能や使い方も分かります。
ユニットプランでレッスンを受ける
ユニットプランでは、レッスンを受けることができます。
ユニットプランは、6つのテーマに分かれ、各テーマには複数のレッスンが用意されています。レッスンは全部で38種類です。
ブロックを組み立て
まずはブロックを組み立て。
ていねいに組み立て方を解説しているガイドがあるので、迷うことなく組み立てできました。
レッスンの度に「ブロックの組み立て→バラし」をくり返すことになります。バラすのに苦戦することが多々あるので、ブロックはずしを使いましょう。
ムリに外そうとして爪が痛んだり、勢いでブロックが飛んで行ってしまうことを防げます。
部品が細かく紛失が心配になりますが、補充部品パックがついているので、多少ブロックがなくなっても大丈夫そうです。
なお、組み立てガイドでは、各レッスンで使用するモデルの組み立て方を見ることができます。
レッスンで作れるモデルを作ってみました。
完成した作品に手を加えやすく、普段の遊びに取り入れやすそうです。
プログラミング
ブロックの組み立てが終わったら、プログラミングで動きをつけます。
プログラミングは、ビジュアルプログラミングを採用しています。
ビジュアルプログラミングとは、英語のコードを打ち込むのではなく、アイコンやブロックの形をした命令をつなぎ合わせてプログラミングすることです。
SPIKEベーシックでは、アイコンブロックとワードブロック、2種類のプログラミング言語をあつかいます。年齢や学習の進み具合に合わせた方法で、プログラミングを学ぶことが可能です。
まずはアイコンブロックのレッスンからはじめるとよいでしょう。
アイコンブロックはScratchJr(スクラッチジュニア)、ワードブロックはScratch(スクラッチ)がベースになっています。
どちらもドラッグ&ドロップで命令ブロックをつなぎあわせるだけなので、マウスを使えれば、操作に困ることはありません。
プログラミングが初めての場合でもすぐに慣れますし、レゴで学んだことをほかの教材でも活かせます。
Scratchなど子ども向けのプログラミング教材の経験があれば、すぐに使いこなすことができるでしょう。
レッスン完了
いくつかレッスンを受けてみました。
ボートで出かけよう
「ボートで出かけよう」では、水の中までボートをおすしくみを作って、プログラムで動かします。
北きょくのドライブ
「北きょくのドライブ」では、スノーモービルを作成して、プログラムで動かします。
今まで遊んでいたLEGOブロックが、プログラミングによって動いた瞬間は、とても気分がアガります!大人でも楽しめました^^
レゴ エデュケーションを扱っているプログラミング教室
最後に、レゴ エデュケーションを扱っているプログラミング教室「LITALICOワンダー」を紹介します。
LITALICOワンダー
LITALICOワンダーは、テクノロジーを活かしたものづくりを通して、子どもの創造力を育む教室です。
授業には決まったカリキュラムはなく、子どものプログラミングへの興味や習熟度に合わせて教材や課題をカスタマイズして提供するオーダーメイドカリキュラムを採用しています。
まわりの子に合わせることなく、自身のペースで進めていくことができます。
ロボットクリエイトコースとロボットテクニカルコースでは、主にレゴ エデュケーション SPIKEを教材に使っています。
コースと主な教材、授業料は以下の通り。オンラインで受講することも可能です。
コース | 対象学年 | 主な教材 | 授業料(税込)/月 |
---|---|---|---|
ロボット クリエイトコース | 年長~小学3年生 | レゴ® エデュケーション SPIKE™ ベーシック | 教室受講 :29,700円 オンライン:22,000円 |
ロボット テクニカルコース | 小学3年生~高校生 | レゴ®エデュケーション SPIKE™プライム | 教室受講 :29,700円 オンライン:22,000円 |
※受講は月4回~。上記は月4回受講したの場合の金額。1回の授業時間は教室受講は90分、オンラインは60分。
※新規入塾時、入塾金16,500円(税込)が必要。
※コースによって別途購入が必要な教材があります。
まとめ
レゴエデュケーション SPIKEベーシックについて紹介しました。
- レゴ エデュケーション SPIKEは、レゴブロック&プログラミングでSTEAMを学べる教材
- 子どもたちにとって慣れ親しんだレゴブロックで、楽しみながら学べる
- 豊富な教材とレッスンで、将来に役立つスキルを身につけることができる
- 自分の考えを形にすることで、創造性や論理的思考力を育むことができる
お値段は張りますが、その価値は十分にあります。子どもの将来をより豊かにするための、魅力的な教材であると言えるでしょう。
下の記事では、レゴエデュケーション SPIKEベーシックの使い方を解説しています。
事前準備の方法と基本的な使い方を確認できるので、安心して使い始めることができます。