フィジカルプログラミングは、電子部品やモーターなどを組み合わせて、ロボットや工作物を動かす方法です。
プログラミングの知識だけでなく、ものづくりのスキルも身につけることができます。
子ども向けの教材の場合、ビジュアルプログラミングで動かせるものが多いので、初心者でも始めやすいです。
一方、種類が多いので、子どもの年齢や興味に合った教材を選びたいけれど、どれを選べばいいか分からないと悩みませんか?
この記事では、おすすめのフィジカルプログラミング教材を紹介します。
フィジカルプログラミングの教材をマイコンボード、ロボット教材、おもちゃ、3つのタイプに分け、各タイプの特徴とメリット・デメリットを紹介します。
ぜひ、お子さんのプログラミング学習の参考にしてみてください。
フィジカルプログラミングの教材3つのタイプ
フィジカルプログラミングの教材は、大きく3つのタイプに分けられます。
各タイプの特徴とメリット・デメリットを紹介します。
マイコンボード
マイコンボードは、プログラムを実行するための小型コンピューターです。
LEDやモーターを動かすことができるほか、さまざまなセンサーを接続して、周囲の環境と連携したプログラミングを行うこともできます。
カスタマイズの自由度が高く、さまざまな機能を追加することができます。また、実物のモノとプログラミングのつながりを理解するのに適しています。
ただし、見た目に華やかさがなく、子どもの興味を引きにくいかもしれません。
ロボット教材
ロボット教材は、ブロックや部品を組み合わせてロボットを組み立て、プログラミングによって動きや動作を制御します。
ロボットを使ってさまざまな動作を実現できるため、基本的なプログラミングスキルや工学的思考を育成することができます。
また、ロボットを作る工程を通して、ものづくりの楽しさを体験することもできます。
見た目に華やかで子どもの興味を引きやすい反面、教材の価格は高めです。
プログラミングおもちゃ
プログラミングおもちゃは、プログラミングによって、おもちゃの動きを制御することができます。
操作がかんたんで、小さな子どもでも始めやすいのが特徴です。
また、遊びの中でプログラミングを学ぶことができるので、プログラミングの楽しさを体験するのに適しています。
ただし、カスタマイズの自由度が低く、本格的なプログラミング学習には不向きなものもあります。
おすすめマイコンボード
おすすめのマイコンボードを紹介します。
プログラミング教材 | 対象年齢 | 特徴 |
---|---|---|
micro:bit(マイクロビット) | 8歳~ | BBCで開発された小さなコンピュータ |
micro:bit(マイクロビット)
micro:bit(マイクロビット)は、情報教育のために英国放送協会(BBC)で開発された小さなコンピュータです。イギリスでは11歳と12歳の小学生全員に配布されています。
LED画面や加速度センサー、温度センサー、コンパス、無線通信など、さまざまな機能がついていながら、4,000円前後と安価に手に入るのが魅力。初めてのフィジカルプログラミングにおすすめな教材です。
ビジュアルプログラミング言語の他に、テキスト言語(Python、JavaScript)にも対応しているため、学習の進み具合に合わせた言語でプログラミングできます。
おすすめロボット教材
おすすめのロボット教材を2つ紹介します。
プログラミング教材 | 対象年齢 | 特徴 |
---|---|---|
レゴエデュケーション SPIKE ベーシック | 6歳~ | レゴブロックを使ってSTEAM教育 |
KOOV(クーブ) | 8歳~ | ソニーが開発したプログラミング学習キット |
レゴエデュケーション SPIKE ベーシック
レゴ エデュケーション SPIKE シリーズは、レゴブロックとプログラミングを使って、STEAM(科学・技術・工学・数学・芸術)を学べる教材です。
ブロックの組み立て、プログラミングで動かしてみることで、子どもの創造性や論理的思考力を育むことができます。
「レゴ エデュケーションSPIKE ベーシック」は、小学校低学年から中学年向けの教材。
ScratchJrとScratchをベースにしたビジュアルプログラミングを採用し、年齢や学習の進み具合に合わせた方法で、プログラミングを学ぶことができます。
慣れ親しんだレゴブロックが、プログラミングによって動いた瞬間は、とても気分がアガりますよ!
また、小学校高学年から中学生向けの「レゴ エデュケーションSPIKE プライム」もあります。
KOOV(クーブ)
KOOV(クーブ)は、ソニーが開発した<b>ロボット・プログラミング学習キット。ブロックやセンサーなどの電子パーツを組み合わせてロボットを作成し、プログラミングで動きをつけます。
KOOVには専用アプリが用意されていて、プログラミングの方法やロボットのデザイン方法を学んだり、レシピを選んで作品を作ったりできます。
半透明のカラフルなブロックが美しく、組み立てるのが楽しくなります。レシピはロボットや乗り物だけでなく、動物もいっぱい。男の子だけでなく女の子も楽しめる教材です。
おすすめプログラミングおもちゃ
おすすめのプログラミングおもちゃを3つ紹介します。
プログラミング教材 | 対象年齢 | 特徴 |
---|---|---|
MaBeee(マビー) | 3歳~ | 電池につけて好きなおもちゃをコントロールできる |
embot(エムボット) | 6歳~ | ダンボールと電子部品を組み合わせてロボットを作る |
Sphero Mini(スフィロミニ) | 8歳~ | プログラミングできるボール型のロボット |
MaBeee(マビー)
MaBeee(マビー)は、単3の乾電池で動くおもちゃやライトなどを、専用アプリでコントロールできる乾電池型IoT製品です。
MaBeeeの中に単4電池を入れ、単3電池で動く製品に入れるだけで、コントロール可能に。
ミニ四駆やプラレールなどモーターで動くおもちゃのスピードを変えたり、イルミネーションの光らせ方を自由に変化させたり、遊びの幅が広がります。
単3電池で動くものであればOKなので、色々なものに使えて飽きることがありません。
また、Scratch(スクラッチ)と接続することができるので、プログラミングの勉強にもなります。(Scratchに対応しているMaBeeeの型番は「MB-3003WB」のみです)
embot(エムボット)
embot(エムボット)とは、NTTドコモの新規事業創出プログラムから生まれたプログラミング教育ロボットです。
ダンボールとモーターやLEDライトなどの電子部品を組み合わせ、専用アプリをインストールしたタブレットなどでプログラミングして動かします。
2023年12月、「embot+」にパワーアップ。スピーカーが追加され、作品の幅が広がりました。
下のレビュー記事は、2023年12月より前のバージョンのものです。
Sphero Mini(スフィロミニ)
Sphero(スフィロ)は、アメリカ スフィロ社の球体型ロボットです。スマホやタブレットにダウンロードされたアプリを通じて操作することができます。
主に3つのタイプがあります。
- LEDドットスクリーンと方位・光センサーを搭載した「Sphero BOLT」
- 透明なボディで内部が見える「Sphero SPRK+」
- 低価格で初心者向けのモデル「Sphero Mini」
BOLTやSPRK+は30,000円以上と高価ですが、初心者向けのモデル「Sphero Mini」であれば、6,000円前後で購入できます。
プログラミングは、ドロー(線を描く)、ブロック、テキスト(JavaScript)の3つの方法があり、子どもの年齢や習熟度に応じて選択可能。プログラミング初心者から上級者まで楽しめます。
まとめ
小学生におすすめのフィジカルプログラミング教材を紹介しました。
フィジカルプログラミングは、ビジュアルプログラミングに比べて、プログラミングの結果が目に見える形で現れるため、プログラミングによってコンピュータがどのように動くか実感を持ちやすいです。
ただし、プログラミングの教材が比較的高価になる場合があります。部品も細かく紛失しやすいので管理に注意が必要です。
まずは、プログラミングの基礎を学べる教材から始め、だんだん難易度の高い教材にチャレンジしていくとよいでしょう。
ぜひお子さんと一緒に遊ぶことからはじめて、プログラミングの楽しさや面白さを実感してみてくださいね。
……と言っても、
- 子どもと一緒にプログラミングをする時間がない
- パソコンが苦手で子どもをフォローできない
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しかも、2025年から大学入学共通テストの教科に「情報」が新設されます。
早くから子どもにプログラミングを経験させた方がいいのではないか…と不安になりますよね。
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