【2022 全国学力テスト小6算数】プログラミングの問題を解いてみた!(答えと解説)

全国学力・学習状況調査(全国学力テスト)が19日、国公私立の小中学校で行われました。

讀賣新聞オンライン「全国学力テスト、小6算数でプログラミングの問題も…4年ぶりに理科実施

小6の算数では、プログラミングに関する問題がはじめて登場し、驚かれたのではないでしょうか。

この記事では、令和4年度の全国学力テスト小6算数で出題されたプログラミングの問題について、解説します。

見直したいけれど、自分はプログラミングを習っていないので教えられない

と悩んでいる方の参考になれば幸いです。

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問題と答え

問題と正答例は下のサイトにあります。

プログラミングの問題は最後の4(22ページ目~)の問題です。

 

解説

4-(1):正三角形をかくプログラム

答え:イ 左に120°回転する。

1辺が5cmの正三角形をかくプログラムの問題。

正三角形の特ちょうは、3つの辺の長さが等しくて、3つの角の大きさがすべて60°の三角形です。

プログラムでは直線の長さがすべて5cmになっているので直す必要はありません。

なのでイが正解。

問題は何度回転させたらよいかです。

「実際の結果」と「かこうとした正三角形」の図を見てみましょう。

「実際の結果」と「かこうとした正三角形」

回転する角度が三角形の内側の角の大きさではなく、外側の角の大きさになっていることに気が付きます。

なので、180°から内側の角の大きさを引いた数だけ回転させればうまくいきそうですね。

180°- 60°= 120°

「左に120°回転する。」が正解です。

 

4-(2):長方形をかくプログラム

答え:ア 3cm、イ 5cm

縦3cm、横5cmの長方形をかくプログラムです。

1辺が5cmの正方形をかくプログラムの縦の辺の長さを3cmに変えればうまくいきそうですね。

最初に横5cmの直線を引いているので、

5cm → (ア)3cm → (イ)5cm → 3cm

の順番で直線を引けばOKです。

 

4-(3):ひし形をかくプログラム

答え:イ(5cm → 45°→ 5cm → 135°→ 5cm)

ひし形をかくプログラムを選ぶ問題。

ひし形とは全ての辺の長さが等しい四角形です。

全ての辺の長さが等しくないウはまちがい。

エは5cmの直線を引く命令が2回続いているので、10cmの直線になってしまいます。

残りはアとイ。2回目の回転の角度がちがいますね。

4-(1)の問題を思い出しながらプログラムを実行するとどうなるか、頭の中で考えてみましょう。

 

4-(4):どんな図形をかくプログラム?

答え:3(平行四辺形)

プログラムを見て、どの図形をかくことができるか答える問題です。

まず、1~5の図形の特ちょうを思い出してみましょう。

  1. 二等辺三角形 … 2つの辺の長さが等しい三角形。
  2. 長方形 … 4つの角がすべて直角の四角形。
  3. 平行四辺形 … 向き合っている2組の辺が、たがいに平行な四角形。
  4. ひし形 … 全ての辺の長さが等しい四角形。
  5. 正六角形 … 全ての辺の長さと角の大きさが等しい六角形。

問題のプログラムを見てみます。名探偵になった気分で容疑者を外していきましょう!

4回直線を引いているので、四角形をかくプログラムです。

なので、1(二等辺三角形)と5(正六角形)はまちがいです。

また、辺の長さが4cmと3cmなので、全ての辺の長さが等しい4(ひし形)もまちがい。

回転の角度は左に60°と左に120°。長方形は4つの角がすべて直角なので2もちがいます。

残った3の平行四辺形が正解です。

 

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プログラミングの知識がなくても解ける

今回の問題、Scratchなどで図形をかいたことがあった方が解きやすかったと思います。

しかし、プログラミングの知識がないと解けなかったかというと、そんなことはありません。

プログラムといっても図形をかく手順を日本語で順番に書いただけのものだったので、図形の性質をきちんと理解していれば解くことができます

プログラミング教育のねらいのひとつに各教科での学びをより確実に理解できるようにするというものがあります。

そもそもプログラミング教育は、子どもたちがプログラミングを出来るようにすることが目的ではありません。

なので、図形の性質をきちんと理解した上で考えることができれば、解ける内容になっていたのだと思います。

 

Scratchでプログラミングしてみた

今回の問題のプログラムをScratchで作ってみました。(辺の長さはテキトーです)

拡張機能のペンを使うと図形を描くことができますよ。

拡張機能のペン

4-(1) :正三角形をかくプログラム

正三角形をかくプログラム

4-(3) :ひし形をかくプログラム

ひし形をかくプログラム

 

4-(4) :平行四辺形をかくプログラム

平行四辺形をかくプログラム

 

まとめ

全国学力テストの小学校算数で出題されたプログラミングの問題を解説しました。

冷静に考えれば解くことができたのに、プログラミングという単語に驚いてしまって問題を解くことを諦めてしまったら、とてももったいないですよね。

Scratchで作品を作ってみるなど、プログラミングに慣れておくとよいと思います。

 

……と言っても、

  • 子どもと一緒にプログラミングをする時間がない
  • パソコンが苦手で子どもをフォローできない

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しかも、2025年から大学入学共通テストの教科に「情報」が新設されます。

早くから子どもにプログラミングを経験させた方がいいのではないか…と不安になりますよね。

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