小学校でプログラミング教育が必修化されました。
しかし、難しそう、敷居が高い、時間がない、といった理由で、なかなかプログラミングの勉強を始められないのではないでしょうか。
そんな方におすすめなのが、カードゲーム「オレタチthincul(シンカル)」です。
オレタチthinculは、お題カードに書かれた数字になる計算式を、プログラミングの基本である「順次」「分岐」「反復」の3つの考え方を使って完成させるカードゲームです。
家族や友達と楽しく遊びながら論理的思考や問題解決能力を鍛えることができ、プログラミングや算数の勉強にもなるので、小学生にもオススメ。
この記事では、カードゲーム「オレタチthincul(シンカル)」のメリットやルール、遊んでみた感想を紹介します。
オレタチthinculの特徴
オレタチthincul(シンカル)は、遊びながらプログラミング的思考を育めるカードゲームです。
プログラミング的思考は、ある目的を達成するために必要な手順や処理を論理的に組み立て、実行する力のこと。
小学校で始まったプログラミング教育のねらいのひとつとして、プログラミング的思考を育むことが挙げられています。
ゲームのルールはかんたん。お題の数字と答えが同じになる計算式を最初に完成させたプレイヤーが勝利です。
非常にシンプルですが、プログラミングの基本である「順次」「分岐」「反復」の3つの考え方を導入することで、戦略性が生まれ、より深いゲームプレイが楽しめます。
さらに、このゲームは暗算力や記憶力を鍛えるだけでなく、算数の勉強にもなります。
- プレイ人数|2~4人
- 対象年齢 |6歳以上
- プレイ時間|10分程度
オレタチthinculで遊ぶメリット
オレタチthinculで遊ぶメリットを3つ紹介します。
プログラミングの基本構造が学べる
オレタチthinculには、プログラミングの基本構造である「順次」「分岐」「反復」の考え方が盛り込まれています。
- 順次:順番に命令を実行すること
- 分岐:条件によって処理を変えること
- 反復:同じ処理をくり返すこと
オレタチthinculで遊ぶことで、これらの考え方を楽しみながら身につけることができます。
下の記事では、プログラミングの基本構造についてくわしく解説しています。よかったら合わせてお読みください。
算数の勉強になる
オレタチthinculでは、計算式を完成させるために、四則演算(足し算、引き算、掛け算、割り算)の理解が不可欠です。
また、ifカードやforカードを使って、条件や繰り返しを組み合わせることで、より複雑な計算式を作成します。
オレタチthinculで遊ぶことで、算数の基礎を固め、応用力を身につけることができます。
パソコンを使わず皆でワイワイ楽しめる
オレタチthinculはパソコンを使わずに遊ぶことができるため、スクリーンタイムが気になる方にもおススメです。
また、2人から4人まで遊ぶことができるため、家族や友達とワイワイ楽しむことができます。
オレタチthinculの遊び方
オレタチthinculの大まかな遊び方は以下の通りです。
1.お題カードを1枚表にする
表になったお題カードの数字になる計算式を作ります。
2.各プレイヤーは自分のターンになったら、山からカードを1枚ひく
3.手札から自分の場に1枚カードを置き、計算式に組み込む
4.手札から出したいカードがない場合は、捨て場にカードを置く
5.2~4をくり返し、最初にお題の数字になったプレイヤーの勝利!
ここまでは、とてもシンプルなルールです。
ここからゲームの展開を左右するifカードとforカードを紹介します。
ifカード
ifカードは、条件によって値カードなどを他の値に変えることができます。また、相手の場に出して妨害することもできます。
プログラミングの基本である「分岐」の考え方です。
例
- 「もし1なら10」を1に乗せると値が10に変わる。
- 「もし+なら-」を+に乗せると-に変わる。
forカード
forカードは、数字単体や計算式を指定の回数くり返すことができます。
プログラミングの基本である「反復」の考え方です。
例
- 「3回くり返す」を4に乗せると値が2回繰り返されて12に。
- 「2回くり返す」を2+3に乗せると3回繰り返して15に。
くわしい遊び方は、公式サイトの「thinculマニュアル」をご覧ください。
低学年のうちは難易度を下げてプレイ!
たし算、ひき算、かけ算、わり算が混ざった四則混合の計算を習っていない低学年のうちは、難易度を下げてプレイすることをおすすめします。
難易度を下げる方法の例
×÷を抜く
四則混合の計算の順番は、たし算・ひき算よりかけ算・わり算の方が優先されます。
計算する順番を習うのは小学4年生です。低学年のうちは、×÷を抜いてプレイしましょう。
計算式に対するforはできない縛り
forカードを計算式に対して使うと、計算が複雑になります。
慣れないうちは数字単体のみに使うといいでしょう。
お題カードを11~25までにする
お題カードの数字が大きいと、プレイ時間が長くなり計算式も複雑になります。
慣れないうちや時間がないときは、大きな数字を抜いてプレイするといいと思います。
プレイした感想
オレタチthinculは、2人でも楽しめる脳トレ効果抜群のカードゲームでした。
ただし、算数に苦手意識がある子には注意が必要です。
脳トレになる
オレタチthinculは、かなり脳トレになると感じました。
具体的には、
- 計算式を暗算する
- 効率的な計算式を考える
- 相手の手札から、相手の計算式を推測する
- 相手の計算式を妨害する
このように、状況を分析したり、効率的に正解を導く力が鍛えられます。
四則演算ができればプレイできるので、小学生から高齢者まで幅広い年代で楽しむことができます。
2人でも楽しい!
カードゲームは人数が多い方が盛り上がるものが多いですが、オレタチthinculは2人でも十分に楽しめました。
むしろ2人の方がいいかもしれません。4人でプレイすると、相手の動きを把握するのが難しくなり、考えることを放棄してしまいます。
そのため2人の方が、相手の動きを予測し自分の計算式を完成させるのに集中しやすくなります。
forカードの使い方が分かりにくい
計算式に対してforカードを使った場合、くり返しのグループをわかりやすくするために、対象となるカードをタテに重ねておくことができます。
具体的には、以下の2通りの方法が考えられます。
- 横においていたカードを、forカードを置く前にタテに重ねておく。
- 毎ターンカードをタテに並べていき、最後にforカードを置く。
どちらが正しいのか、分からなかったため、我が家では、あらかじめカードをタテに並べて計算式を作るルールにしました。
公式などで、forカードの使い方や、より戦略的なプレイ方法などを紹介する動画があれば、より理解しやすかったと思います。
算数に苦手意識が強い子は拒否反応を示すかも
甥っ子(高2)と姪っ子(中3)を誘ってみました。
数学が得意な甥っ子は、ゲームのルールを理解して楽しんでくれました。
一方、数学が苦手な姪っ子は、ルール説明で「計算」の単語が出てきた瞬間に、「やらない」と拒否。
算数に苦手意識が強い子は、計算の必要性があると知ると、拒否反応を示すかもしれません。
無理強いはせず、チーム戦にしてみたり、難易度を下げたり、計算が苦手でも楽しめる工夫をしてみてください。
まとめ
「オレタチthincul(シンカル)」は、小学生でも楽しくプログラミング的思考を身につけることができるカードゲームです。
お題カードに書かれた数字になる計算式を、順次、分岐、反復の考え方を使って完成させるゲームで、遊びながら論理的思考や問題解決能力を鍛えることができます。
また、算数の勉強にもなるので、小学生の子におすすめです。
オレタチthinculは、AmazonやMakuakeSTOREなどで購入できます。
興味のある方は、ぜひ遊んでみてください。