パソコンやタブレットを使っていて、
- パソコンが動かなくなっちゃった!
- 画面に何か出てきたけど、意味がわからない…
- ゲームをやりたいけれど、このパソコンで動くのかな?
こんなふうに困った経験はありませんか?
コンピュータのしくみを知っておくと、「中で何が起きているのか」を想像できるようになり、トラブルが起きても落ち着いて原因を考えられる力が身につきます。
すると、機械が「なんとなく こわいもの」から「たよれる相棒」に変わります。
この記事では、
- そもそもコンピュータって何?
- 五大装置の役割
- OSのはたらき
という順番でやさしく解説していきます。
むずかしい言葉が出てきても大丈夫。
できるだけわかりやすく紹介していきます。
さあ、いっしょにコンピュータの中をのぞいてみましょう!
コンピュータとは計算や処理を高速に行う機械
コンピュータは、あたえられた手順(プログラム)にしたがって、たくさんの情報をとても速いスピードで計算したり、くらべたり、まとめたりする“スゴイ機械”です。
たとえば、家族全員の年れいを足したらいくつになるか考えてみてください。
人が計算すると何秒かかかると思いますが、コンピュータなら あっという間にやってしまいます。これがコンピュータのすごいところです。
では、身のまわりにはどんなコンピュータがあるでしょうか?
パソコン、スマートフォン、タブレット、ゲーム機などがすぐに思い浮かぶと思います。
でも実は、家の中だけでもテレビ、電子レンジ、エアコンなど、ほとんどの家電製品にコンピュータが組みこまれています。
街の中にも、自動はんばい機、エレベーター、お店のレジ、自動改札機など、たくさんのコンピュータがあり、わたしたちの生活にはなくてはならない存在になっています。
コンピュータを構成する5つの装置(五大装置)
コンピュータは、主に5つの機能をもったパーツからできています。
これを五大装置(ごだいそうち)と呼びます。
- 制御装置:ほかの装置に指示を出す
- 演算装置:プログラムを実行する
- 記憶装置:データを保存する
- 入力装置:コンピュータにデータや指示を伝える
- 出力装置:コンピュータからのデータを出力する
どれかひとつでも欠けると、コンピュータは動きません。
では、ひとつずつ見ていきましょう。
制御・演算装置 … CPU(中央処理装置)
制御装置と演算装置は、コンピュータの「頭脳」といえる、とても大切な部分です。
- 制御装置:「まずこれ!つぎはこれ!」と、各装置に順番を指示する
- 演算装置:計算したり、くらべたり、プログラムを実行する
この2つは、たいていCPU(中央処理装置)と呼ばれる半導体チップの中にまとめられています。
CPUの性能が高いほど、複雑な処理もすばやくこなせるため、全体の動きが速くなります。
記憶装置
記憶装置は、プログラムやデータを保存しておく装置です。
主に主記憶装置(メインメモリ)と補助記憶装置(ストレージ)の2種類があります。
主記憶装置(メインメモリ)
主記憶装置は、作業中のデータを一時的に保存する装置です。
CPUと直接データをやりとりでき、処理がとても速いのが とくちょう です。
ただし、電源を切ると中身が消えてしまいます。
メモリは、コンピュータの作業スペースのようなものです。
机を思いうかべてみましょう。
机が広ければ、いろいろなものを広げて効率よく作業できますよね。
逆にせまいと、ものを出したりしまったりする回数が増えて時間がかかります。
コンピュータも同じで、メモリが大きいほど多くの作業を同時にこなせるため、処理が速くなります。
補助記憶装置(ストレージ) … HDD、SSDなど
補助記憶装置は、データを長い間保存しておく装置です。
例:ハードディスク(HDD)、SSD、CD・DVD、メモリーカード、USBメモリなど
主記憶装置よりもデータのやり取りはゆっくりですが、電源を切っても内容は消えません。
イメージとしては、本だなや机の引き出しのような役割です。
入れるスペース(容量)が大きいほど、たくさんのデータを保存できます。
入力装置 … マウス、キーボードなど
入力装置は、コンピュータにデータや指示を伝えるための装置です。
例:キーボード、マウス、カメラ、マイク、イメージスキャナなど
文字を打つ、マウスを動かす、タブレットをタッチする――
これらはすべて、コンピュータに「こうしてね!」と伝える行動です。
入力がなければ、コンピュータは何もできません。
出力装置 … ディスプレイ、スピーカーなど
出力装置は、コンピュータからのデータを、人間がわかる形で表す装置です。
例:ディスプレイ、スピーカー、プリンタなど
画面に絵や文字を出したり、音を鳴らしたり、紙に印刷したり。
コンピュータが中で考えた結果を、私たちが確認できるようにします。
OS(オペレーティングシステム)とは
OS(オペレーティングシステム)は、コンピュータを動かすためのソフトウェアです。
コンピュータ全体がスムーズに動くように管理する、一番えらいプログラム といえます。
OSの主な仕事
- コンピュータと私たちが「会話」できるようにする
- 複数のアプリの動きを調整する
- メインメモリの整理整とんをする
- データやプログラムを保存・整理する
- キーボードやプリンターなどの周辺機器を動かす
OSは、ハードウェア・ソフトウェア・データをまとめて管理し、人間がコンピュータをかんたん・快適に使えるようにしてくれています。
- ハードウェア:パソコン本体やディスプレイなど、手でさわれる機械の部分
- ソフトウェア:プログラムやファイルなど、手でさわれないもの
- アプリケーション:OS以外のソフトウェア(Word、Excel、Chrome、Edge など)
OSの種類
【パソコン用】
- Microsoft社のWindows OS
- Apple社のMacOS
- Google社のChrome OS
- オープンソースのLinux
【スマホ・タブレット用】
- Apple社のiOS、iPadOS
- Google社のAndroid
まとめ
コンピュータのしくみについて解説しました。
コンピュータを構成する五大装置
- 制御装置:ほかの装置に指示を出す
- 演算装置:プログラムを実行する
- 記憶装置:データを保存する
- 入力装置:コンピュータにデータや指示を伝える
- 出力装置:コンピュータからのデータを出力する
また、OSというソフトウェアで、コンピュータ全体がスムーズに動くように すべてを管理・仕切っています。
コンピュータのしくみがわかると、パソコンのスペック表や、ソフトウェアの 動作環境・推奨環境 の意味も理解しやすくなります。
- 動作環境:そのソフトが動くための“最低限”の条件
- 推奨環境:快適に動かすための“おすすめ”の条件
スペック表は、パソコンの「中身の一覧」のようなものです。
食品パッケージの原材料名を思いうかべるとイメージしやすいでしょう。
パソコンを買うとき、新しいアプリを入れるときなど、今回の内容をぜひ思い出してみてくださいね。










