プログラミングが小学校で必修化され、子どもにプログラミングを学ばせたいと思っていませんか?
しかし、パソコンを使わせるはまだ早いかも……と悩みますよね。
小学校低学年や未就学児から取り組める方法が分からないという方も多いと思います。
そこで今回は、知育絵本『ルビィのぼうけん』を紹介します。
『ルビィのぼうけん』は、パソコンやタブレットを使わずに、プログラミング的な考え方を学べる絵本です。
かわいらしい絵とストーリーで、女の子でも楽しく読むことができますよ。
きっと「プログラミングって楽しい!」「コンピュータと仲良くなれそう!」とプログラミングに興味を持つきっかけになるはず。
ぜひ、お子さんと一緒に読んで欲しい一冊です。
『ルビィのぼうけん』とは?絵本がいざなうプログラミングの世界
『ルビィのぼうけん』シリーズは、子どもがプログラミングを学ぶきっかけになるように作られた知育絵本です。
作者はフィンランドの女性プログラマー、リンダ・リウカスさん。翻訳はプログラミング言語Rubyを使用するプログラマー、鳥井雪さんです。
現在、プログラミング編やコンピュータ編など、4巻が出版されています。
『ルビィのぼうけん』の特徴を3つ紹介します。
絵本パートと練習問題パートでプログラマー的な考え方を学べる
『ルビィのぼうけん』は、絵本パートと練習問題パートに分かれています。
絵本パートでは、好奇心旺盛な女の子ルビィの物語を通して、プログラマー的な考え方を体感できます。
難しい専門用語はぼぼ出てこないので、ふつうの絵本のように読めるのが◎。
練習問題パートは、絵本パートでふれた考え方を、より深く体験できるアクティビティです。
小さな子が一人で解くのは難しい部分もあるので、大人が「おどうぐ箱」という解説を読んでから、親子で一緒に取り組むことをおすすめします。
また、練習問題パートを読み終わってから絵本パートをもう一度読み返すと、より物語の理解が深まりますよ。
対象年齢は5歳から。まだパソコンを使わせたくない人におすすめ
対象年齢は5歳からです。
絵本であれば、パソコンやタブレットを使わず、プログラマー的な考え方を学ぶことができます。
そのため、まだ子どもにパソコンを使わせたくない人におすすめです。
小学校の授業でも活用
『ルビィのぼうけん』は、コンピュータを使わないでプログラミング的思考を学ぶ教材として、小学校の授業で広く活用されています。
文科省の「小学校を中心としたプログラミング教育ポータル」の教材情報にも掲載されている絵本です。
ルビィのぼうけんシリーズ紹介
『ルビィのぼうけん』シリーズは、現在4巻出版されています。
それぞれ、プログラミング的思考の基本的な考え方や、コンピューター、インターネット、AIなど、プログラミングに関するさまざまな内容を学ぶことができます。
最初に読むのであれば『ルビィのぼうけん こんにちは!プログラミング』がおすすめです。
各絵本の物語の概要と、何を学ぶことができるのかをかんたんに紹介します。
ルビィのぼうけん こんにちは!プログラミング
冒頭のあらすじ
ある日、ルビィはパパからの手紙を見つけます。
手紙には「宝石をかくしたから、さがしてごらん」と書かれていました。
でも手紙には何をやったらいいのか書かれていません。
ルビィは家の中を探し回り、暗号が書かれた4つのメモを見つけます。
この絵本では、「順序」「繰り返し」「条件分岐」など、プログラミングの基本的な考え方を学べます。
絵本パート
絵本パートは、プログラミングの基本的な考え方である「順序」「繰り返し」「条件分岐」が、ストーリーの中にうまく盛り込まれています。
たとえば、ルビィが「お洋服を着なさい」と言われて、パジャマの上からワンピースを着てしまうエピソードがありました。
「まずパジャマをぬぎなさい」という指示がないため、わざとまちがった動きをするという場面は、プログラミングにおいて何を・どの順番で実行するかを1つずつ指示しないと、コンピュータが誤った結果を出してしまうことを象徴しています。
練習問題パート
練習問題パートは、小さな子が一人で解くのは少し難しいと感じました。
たとえば、れんしゅう6:真偽(本当とまちがい)のどれが本当かクイズで、下の画像のキャラクターはしあわせ?という問題がありました。
「しあわせ」がどういう状態なのかは、人によって異なります。
たとえば、「笑っていたら幸せ」と考えたら、これは「まちがい」と判断できます。
でも、人によっては「泣いていなければ幸せ」と解釈するかもしれません。
このように、答えがひとつではないものもあるため、子どもだけで解くのは難しいと感じました。
大人が「おどうぐ箱」という解説を読んでから、練習問題の意図を理解し、その後子どもと一緒に取り組むことをおすすめします。
当サイトではプログラミングの基本的な考え方について解説した記事もあります。よかったら、あわせて読んでみてください。
ルビィのぼうけん コンピューターの国のルビィ
冒頭のあらすじ
しかし、コンピューターは動きません。
そこに白くて小さなマウスがあらわれて、マウスポインターがいなくなったことを知ります。
ルビィはマウスと一緒にコンピューターの中の世界に入り、マウスポインターを見つける冒険にでかけます。
この絵本では、コンピューターの基本的な仕組みを知ることができます。
絵本パート
絵本パートでは、ルビィがコンピューターの国の住民と出会い、コンピュータの部品の役割や働き方に触れるストーリーが描かれています。
きらきらとまたたくビットたち、口うるさい論理ゲート、えばりんぼのCPUなど、コンピューターの国の住人たちはとても個性豊か。
無機質でとっつきにくい電子パーツも、かわいいキャラクターになると親しみやすく感じました。
練習問題パート
練習問題パートでは、さまざまなアクティビティに取り組みながら、自分だけのコンピュータを工作します。
紙の上で問題を解いているだけでは退屈してしまうこともあるので、手を動かせるのは良いと感じました。
おうちにあるコンピュータ機器を見ながら実際に取り組むと、より理解できると思います。
当サイトでは、コンピューターの基本的な仕組みや論理ゲート、データの単位(ビット・バイト)について解説した記事もあります。よかったら、あわせて読んでみてください。
ルビィのぼうけん インターネットたんけん隊
冒頭のあらすじ
お城を作るうちに、ルビィはインターネットについていろいろな疑問を持ちます。
インターネットってどんなもの?
どうしてつながってるの?
危ないことはないの?
果たして、3人で作り上げたお城はどんなものになるのでしょうか?
この絵本では、インターネットの基本的な仕組みや、インターネットを安全に利用する方法を、ルビィたちと一緒に学びます。
絵本パート
絵本のパートでは、ルビィたちが雪の中でインターネットを作り上げ、それを通じてインターネットの世界を体験する様子が描かれています。
たとえば、「情報はどうやって行き先を見つけるの?」というルビィの質問に対して、友達のジャンゴが「インターネットの交通ルールを守っているんだ。」と答えています。
ここでの「インターネットの交通ルール」は、TCP/IPというインターネットのプロトコル(ルール)を子供にも分かりやすく表現しています。
一方で、ルビィはが雪の中のインターネットづくりに夢中になりすぎて危ない川の方に向かってしまい、危険な状況に陥るエピソードもあります。
これは、インターネットを利用する際にセキュリティーとプライバシーに注意が必要であることを象徴しています。
練習問題パート
練習問題パートでは、なじみのない単語が多く出てきます。
絵本の最後には用語集がついていますが、用語同士のつながりが分かりにくいと感じました。
しっかり勉強しようと思うと、大人でも難しいところがあるので、とりあえず雰囲気をつかめればOKだと思います。
インターネットの歩き方に関する問題は、ぜひ親子で一緒に取り組んで欲しいです。
特に、「ルビーの安全な検索のヒント」と「安全にインターネットを使うためのルビーのルール」は、大人でも考えさせられる内容でした。
これらの内容を子どもと一緒に学ぶことで、インターネットを安全に利用するための意識を高めることができると思います。
ルビィのぼうけん AIロボット、学校へいく
冒頭のあらすじ
二人はロボットがもっと勉強できたらといいと思い、ロボットが学校に通うことはできるのか考えます。
物語では、ルビィたちとAIロボットが学校で過ごしながら、AI(人工知能)や機械学習の世界を体感する内容が描かれています。
この絵本では、AIの基本的な考え方や、AIがどのように社会に役立っているのかを知ることができます。
まとめ:プログラミング教育の入り口にぴったり
『ルビィのぼうけん』シリーズについて紹介しました。
プログラミングの本というと、難しい専門用語がたくさん出てきて、拒否反応を起こしてしまう人も多いと思います。
しかしプログラマー的な考え方を感覚的に学べる『ルビィのぼうけん』は、子どもも大人も楽しく読むことができます。
きっと「プログラミングって楽しい!」「コンピュータと仲良くなれそう!」とプログラミングに興味を持つきっかけになるはずです。
プログラミング教育の入り口にぴったりな絵本だと思いました。
『ルビィのぼうけん』シリーズは、現在4巻出版されています。
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