コンピュータは現代社会において、欠かせない存在となっています。
家庭用からビジネス用まで、あらゆる場面で活躍するコンピュータですが、そのしくみは一体どのようになっているのでしょうか?
そこで今回は、コンピュータのしくみを分かりやすく解説していきたいと思います。
- 子どもにコンピュータのしくみを教えたい。
- パソコンを買いたいけれど、スペック表を見るだけで拒否反応…
- アプリの推奨環境って何のことを言っているの?
という、お子さんと勉強したい大人や初心者の方向けです。
コンピュータのしくみがわかると、パソコンのスペック表やソフトウェアなどの動作環境や推奨環境に何が書いてあるのか分かるようになりますよ。
コンピュータとは計算や処理を高速に行う機械
コンピュータとは、あたえられた手順(プログラム)にしたがって複雑な計算や処理を高速に行う機械のことです。
すぐに思いつくのは、パソコン、スマートフォン、タブレット、ゲーム機あたりではないでしょうか。
他にも、家の中ではテレビや電子レンジ、エアコンなどの家電製品にも組みこまれていたり、街の中にも自動販売機やATM、お店のレジ、自動改札機などなど
たくさんのコンピュータであふれていて、私たちの生活になくてはならないものになっています。
コンピュータを構成する5つの装置(五大装置)
コンピュータは主に5つの機能をもった装置からできています。
この5つの装置のことを五大装置と呼びます。
- 制御装置 … 他の装置に指示を出す
- 演算装置 … プログラムを実行する
- 記憶装置 … データを保存する
- 入力装置 … データや指示をコンピュータに伝える
- 出力装置 … コンピュータからのデータを出力する
では、くわしく見ていきましょう。
制御・演算装置 … CPU(中央処理装置)
制御装置と演算装置は、一般的にCPUという半導体チップにまとめられています。
CPUはコンピュータの脳みそにあたり、プログラムを実行したり(演算)、他の装置へ指示を出す(制御)役割があります。
CPUの性能が高いほど、複雑な処理を効率よくこなせるので、処理のスピードが早くなります。
記憶装置
記憶装置は、プログラムや画像、テキストなどのデータを保存する装置です。
2つの種類があります。
- 主記憶装置(メインメモリ)
- 補助記憶装置(ストレージ)
主記憶装置(メインメモリ) … メモリ
主記憶装置は、作業中のデータを一時的に保存する装置です。
高速にデータの読み書きができ、CPUと直接データのやりとりできます。
電源を切ると内容が消えてしまいます。
メモリはコンピュータの作業スペースです。
机を思いうかべてください。
机が広ければ、たくさんのモノを広げて作業することができます。
逆にせまければ、モノを出したりしまったりする回数が増えて、時間がかかってしまいますね。
コンピュータもメモリが大きい方が、たくさんの作業を効率よくこなせるので、処理のスピードが早くなります。
補助記憶装置(ストレージ) … HDD、SSDなど
補助記憶装置は、データをずっと保存しておく装置。
主記憶装置と比べてデータの読み書きはおそいけれど、電源を切っても内容は消えません。
パソコンの中にあるハードディスク(HDD)やSSD、外に接続するCDやDVD、メモリーカード、USBメモリなどがあります。
身近なモノに例えると、本だなや机の引き出しのようなもの。
しまうスペースが大きい方が、たくさんのモノ(データ)をしまうことができますね。
入力装置 … マウス、キーボードなど
入力装置は、コンピュータにデータをあたえるための装置です。
入力装置の例:マウス、キーボード、カメラ、マイク、イメージスキャナなど
出力装置 … ディスプレイ、スピーカーなど
出力装置は、コンピュータからデータを受け取って、人間が分かる形であらわす装置です。
出力装置の例:ディスプレイ、スピーカー、プリンタなど
OS(オペレーティングシステム / 基本ソフト)とは
OS(オペレーティングシステム)とは、コンピュータを動かすためのソフトウェアです。
コンピューターに接続されているハードウェアやソフトウェア、データを管理し、それらがスムーズに動作するようにしてくれます。また、ユーザーがコンピューターを操作するときのインターフェース(操作画面)を提供することも役割の一つです。
例えば、
- マウスを動かすと画面上のポインタが動く
- スピーカーから音が聞こえる
- アイコンをダブルクリックするとアプリケーションが起動する
- ファイルをコピーして、新しいフォルダに保存する
- インターネットに接続する
など人間がコンピュータを簡単にあつかえるようにしてくれます。
OSがないコンピュータはただの箱。何もすることができません。
- ハードウェア
コンピュータのうち、さわれるもの。
パソコン本体やディスプレイなど物理的な機械。 - ソフトウェア
コンピュータのうち、さわれないもの。プログラムやファイル。 - アプリケーション
OS以外のソフトウェア。
Word、Excel、Chrome、Edgeなど作業の目的によって使われる。
OSの種類
パソコン用のOS
- Microsoft社のWindows OS
- Apple社のMacOS
- Google社のChrome OS
- オープンソースのLinux
スマホ・タブレット用のOS
- Apple社のiOS、iPadOS
- Google社のAndroid
まとめ
コンピュータのしくみについて解説しました。
コンピュータは主に5つの装置(五大装置)から構成されています。
- 制御装置 … 他の装置に指示を出す
- 演算装置 … プログラムを実行する
- 記憶装置 … データを保存する
- 入力装置 … データや指示をコンピュータに伝える
- 出力装置 … コンピュータからのデータを出力する
また、OSというソフトウェアで、コンピューターの基本的な機能を管理しています。
コンピュータのしくみがわかると、パソコンのスペック表やソフトウェアなどの動作環境や推奨環境の見かたもわかります。
スペック表とはパソコンなどの中身の構成のこと。このパソコンは、こういう部品を使っていますよという一覧表です。食品のパッケージに書いてある原材料名のようなものですね。
推奨環境は、そのソフトウェアを「快適に」動かすための条件のことで、
動作環境は、そのソフトウェアを動かすための「最低限」の条件のことです。
パソコンを購入する時、パソコンに新しいアプリケーションを入れる時、今回のコンピュータのしくみについて思い出してみてくださいね。