子どもたちに大人気のゲーム「マインクラフト」。
学校の授業や課外活動の中で、マインクラフトを活用している事例が数多くあり、その教育効果が期待されています。
マインクラフトには統合版・Java版の他に、教育版マインクラフトという教育現場向けのバージョンがあり、プログラミングや科学実験などを学ぶことができます。
家庭で学習に役立てるのであれば、教育版を使った方がよいように感じます。しかし、個人で購入することはあまりおすすめできません。
そこで本記事では、教育版マインクラフトとはどんな教材なのかと、無理して購入する必要がない理由を紹介します。
教育版マインクラフトとは教育現場向けのバージョン
教育版マインクラフト(Minecraft Education)は、人気ゲームマインクラフト(Minecraft)を、教育現場での学習活動に最適化したバージョンです。
教育版マインクラフトでは、プログラミングや科学実験などを学ぶことができます。また、統合版・Java版といった通常のマインクラフトにはない、先生が学生の学習を支援するためのツールや機能があります。
教育版と通常版(統合版・Java版)の主な違いは以下の通りです。
- マルチプレイ
ひとつのワールドに児童生徒が同時に入って共同作業するマルチプレイをサポートする機能が用意されています。 - プログラミング環境
「Code Builder for Minecraft:Education Edition」というプログラミング環境があります。 - ワールドテンプレート
学校の授業などで使用できるワールドテンプレートがあります。 科学や数学、アートデザインなど様々な分野を学習できます。 - 教育版限定のアイテム
「カメラ」や「元素構成器」を使った科学実験など、教育版限定のアイテムや機能が用意されています。
教育版マインクラフトを個人で購入する必要がない理由
教育版マインクラフトを個人で購入する必要がない理由は3つあります。
有料のライセンスが必要
教育版マインクラフトを利用するためには、「教育版マインクラフト」と学校や組織が管理する「Microsoft 365」、2つのライセンスが必要です。
どちらのライセンスも有料のサブスクリプションになります。
- 教育版マインクラフト(1ユーザーにつきUS$12/年)日本円で約1,500円前後
- 組織が管理するMicrosoft 365アカウント(有料サブスクリプション)
手続きや管理が煩雑になるので、個人で利用するのはハードルがちょっと高いかもしれません。
一方、通常のマインクラフトは、\3,960の買い切りで購入できます。通常のマインクラフトでもプログラミングや科学実験はできるので、こちらの方がおすすめです。
通常のマインクラフトの購入方法は「【PC版】マインクラフトの購入方法~インストールまでの手順」でくわしく紹介しています。
通常のマインクラフトでも教育版の機能を使える
通常のマインクラフトでも、プログラミングや科学実験など教育版用の機能を一部使うことができます。
プログラミング
教育版マインクラフトでは「Code Builder for Minecraft:Education Edition」というプログラミング環境が用意されており、ビジュアルプログラミングのMakeCode(メイクコード)、またはテキストプログラミングのPythonでプログラミングできます。
しかし、Java版でもModを入れることでプログラミングができるようになります。
MakeCodeでのプログラミングにこだわらないのであれば、本一冊ではじめられるのでおすすめです。くわしくは、下の記事をご覧ください。
科学実験
教育版マインクラフトでは、「元素構成器」や「元素記号ブロック」など教育版用のアイテムを使って、科学実験することができます。
科学実験用のアイテムを使って、風船や手持ち花火、強化ガラスなど、通常のマインクラフトでは作れないアイテムを作ることができます。
統合版でも、Education Editionの設定をONにすることで、科学実験をすることが可能です。
- クリエイティブモードにする
- チートをON
- Education EditionをON
科学実験用のアイテムが追加されました。
元素記号ブロック
試しに風船を作ってみました。
化合物作成器に、炭素5個と水素8個を追加して、ラテックスを作ります。
ラテックスとはゴムの木の樹液のことです。
次に、作業台で風船をクラフトします。
材料は、ラテックス6個、ヘリウム、リード、好きな色の染料です。
ヘリウムガスは空気よりも軽いので、気球や風船を浮かせるときに使われます。吸うと声が高くなるパーティーグッズでもおなじみですね。
モブに風船を取りつけて飛ばせます。
教育版の機能は学校の授業に特化したもの
教育版マインクラフトには、学校の授業に特化した機能が多く搭載されています。例えば、先生が学生全員を一か所に集めたり、チャットや危険なブロックを禁止したりする機能があります。
しかし、これらは先生が授業をスムーズに進めるための機能です。個人で使用する場合は、これらの機能は必要ないかもしれません。
ワールドテンプレートを体験したい場合は購入しよう
教育版マインクラフトには、学校の授業などで使用できるワールドテンプレートが多数用意されています。ワールドテンプレートの内容は、科学や数学、アートデザインなど様々。
誰でも無料で受けることができる体験版レッスンがあるので、興味のある方は試してみるとよいでしょう。
なお、ワールドテンプレートを全て体験するためには、教育版マインクラフトのライセンスを購入する必要があります。
ライセンスの購入方法は、Minecraftカップ2021全国大会「教育版マインクラフトのライセンス購入方法」を参考にしてみてください。
まとめ
「教育版マインクラフト」について解説しました。
- 教育版マインクラフトとは、教育現場向けのバージョン。プログラミングや科学実験などの学ぶことができる。
- 教育版マインクラフトを利用するためには有料のライセンスが必要。
- 通常のマインクラフトでも教育版の機能をある程度使うことができる。
- ワールドテンプレートを体験したい場合以外は、無理して購入する必要はない。
「【統合版/Java版】マインクラフトでプログラミングする方法まとめ」では、通常のマインクラフトでプログラミングする方法を紹介しています。ぜひあわせて読んでみてください。